准教授 山口 明
反応性同時スパッタリング法などの成膜法を駆使して、全く新しい金属やセラミックス、そしてそれらの複合材等の薄膜を作製し、その構造や性質に関する研究を行っています。
無機材料は膜厚を非常に薄い膜とすると、バルク材料とは異なる構造・物性を示す場合があることが従来から知られていますが、我々はさらに膜の作製方法の工夫等を行い、従来の方法では組み合わせが困難であった異種材料を組み合わせた膜にすることなどに成功しています。
さらに、これまで全く想像できなかったような新たなナノ構造の組織を有する薄膜や、ナノオーダーの微細なクラスタを他の物質に埋め込んだ薄膜などを創製すること、その薄膜に新しい機能を持たせたりすることなどにも果敢に挑戦しています。
具体的には、
などの研究を行っています。
クリーンルーム内にある高周波マグネトロンスパッタ装置。高品質の薄膜試料を高い効率で作製することができる。(写真左上)作製した薄膜試料の例。酸化タングステンが高速・可逆的に水素を吸収・放出し、色が透明と濃青色の間で変化する