FACULTY OF SCIENCE AND ENGINEERING, GRADUATE SCHOOL OF ENGINEERING, IWATE UNIVERSITY

物理・材料理工学科 マテリアルコース

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小林・大柳研究室

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磁性ナノ粒子の磁化反転機構の解明と医療応用


教授 小林 悟


助教 大柳 洸一

サイズが100nm程度以下のナノ構造体は、バルク材では見られない物性(磁性、電気、光学特性など)を示すことが知られています。特に、強磁性的な性質を併せ持つ磁性ナノ粒子は、交流磁場下での発熱作用を利用し癌細胞を死滅させる磁気ハイパーサーミアや、磁場によりピンポイントに薬剤を患部へ誘導させる標的型ドラッグデリバリーなどの医療分野への応用が期待されています。しかし、磁場に対する応答の仕方は、ナノ粒子の形態(サイズ、形状、構造)に依存するため、医療材料としての機能特性や最適条件も大きく変化します。

我々のグループでは、種々の形態の機能性磁性ナノ粒子を合成し、主に超高感度磁気計測や計算機シミュレーションを通して、磁性ナノ粒子の磁化反転機構の解明、機能特性と形態の非破壊評価法の開発を行っています。更に、中性子散乱などのミクロスケールの実験手段を駆使し、ナノ粒子内の微小磁石の磁気配列の直接観察にも挑戦しています。

主な研究テーマ

  • 溶媒熱合成によるFe3O4ナノ粒子の形態制御
  • Fe3O4ナノ粒子の磁気特性における中空構造効果
  • 中性子散乱によるスピン・ボルテックス状態の直接観察
  • 磁性ナノ粒子の磁気状態のモンテカルロ・シミュレーション


透過型電子顕微鏡による磁性ナノ粒子の形態評価の様子


合成ナノ粒子の一例と超高感度磁気計測の様子

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