在学生・卒業生より

旧学科(マテリアルコース)の在学生・卒業生からのメッセージです。

在学生メッセージ

学びの幅は材料の数だけ 手で感じ、頭で深める材料工学の面白さ

理工学部 マテリアルコース4年
菅原 藍さん

 このコースでは、金属から機能材料まで、私たちの社会を支える幅広い材料について深く学ぶことができます。宇宙産業や機械、医療など多様な分野に応用されるため、自分の関心に合わせて学びを深め、研究に取り組めるのが魅力です。入学当初は数学・物理・化学の基礎的な授業が中心ですが、これらの知識が専門分野でどのように活かされるのかを実感しながら学べます。また、3年次から始まる物理材料理工学実験では、実際に手を動かして材料の特性を確かめることで、理論と実践を結びつける楽しさを味わえます。

医療・宇宙につながる研究を、自分の手で 大学で出会った材料の奥深さ

地域創生専攻
金型・鋳造プログラム修士課程1年

葛西 舜 さん

 私が所属する水本・戸部研究室では、複合材料や形状記憶合金の研究を行っています。形状記憶合金は宇宙産業、医療、建築など幅広い分野で活用され、今後の社会を支える重要な材料として注目されています。私はその可能性に魅力を感じ、より深く学びたいと考え、この研究室を志望しました。現在はTi系合金の医療応用を目標に研究を進めています。研究室では、合金の作製や評価を行いながら、課題解決に向けた思考力や研究成果を効果的に伝える力を養えます。これらの能力をさらに高め、将来的には新たな形状記憶合金の開発に貢献したいと考えています。

地球にやさしい"モノづくり"を科学する 環境と未来を考える材料の研究

理工学専攻
材料科学コース修士課程2年

玉田 なのは さん

 材料科学コースの良さは、金属や有機など多くの材料について様々な分野から学ぶことができる点だと思います。そのため、自分が興味を持てる分野を見つけやすいコースだと思っています。また、材料について学ぶことで、日常で見かける色々なものに対して新しい視点で考えられるようになることも魅力の一つだと思います。私は、白色顔料などに使われる酸化チタンの製造プロセスを、より環境に配慮したものに改善するための研究を行っています。こういった将来身近なものに役立つ研究が多いことも、材料科学の良さではないかと思います。

卒業生メッセージ

教えてもらえるのは学生の特権 貪欲に学ぼう

公益財団法人
高輝度光科学(JASRI)

渡辺 剛 さん
工学研究科博士後期課程
フロンティア物質機能工学専攻
(2014年度修了)

 JASRI産業利用推進室の特任専門職員として、兵庫県にある大型放射光施設SPring-8で働いています。大学の修士・博士課程時代から共同で研究を行うなど関わりがあり、研究分野が非常に興味深かったことや、優れた研究者が多く活気に満ちた雰囲気に憧れ、応募しました。国内外から研究者がやってくる実験施設で、私は技術開発や実験支援を行い充実した毎日を過ごしています。
 学生時代を振り返ると、当時の材料物性工学科は専門分野だけでなく物理や化学も学べたり、本格的な装置を独り占めできたりと、大変恵まれた環境でした。研究室時代、自分が設計・作製した装置を使って有機分子の並びに関する実験に成功したときの感動も忘れられません。これらの体験が、私を現在の仕事に導いてくれたと思います。卒業して分かったのは、「堂々と教えてもらえるのは学生の特権」だということ。貴重な学生時代、たくさんの体験と学びを得てください。